2011年6月7日火曜日

第2回研究会のお知らせ


一橋大学大学院社会学研究科市民社会研究教育センター
文化政策研究会 セミナーシリーズ
2011
年度テーマ:文化政策の前提を問う

2回「近代を拓いたいくつかの概念芸術・文化・歴史」
ゲストスピーカー:松宮秀治氏(『芸術崇拝の思想』『ミュージアムの思想』白水社)

日時:622日(水)17:3019:30
場所:一橋大学国立キャンパス(東キャンパス)マーキュリータワー43406

近代ヨーロッパにおける「芸術」とは、単に美的なるものの探求の到達点としてあるのではない。それは、美に関する特権的な権威とそれを再生産する諸制度を携えた社会装置の総称でもある。そのような「芸術」は、ヨーロッパ近代を通じての歴史的文脈の中で発達してきたものであり、また今日においては、衰退しつつあるものである。

上記の認識は、文化政策において「芸術」を取り扱う際にも、本来、前提とされるべきものである。だが日本の文化政策の文脈においては、そのようなヨーロッパにおける「芸術」のもつ社会性・歴史性は捨象されたまま、「芸術」はよきものであるという一種の絶対的な概念として、無前提に認められ(或は黙認され)てきたきらいがある。

第2回文化政策研究会では、松宮秀治さんを迎えて、近代ヨーロッパに成立し、そして現在解体しつつある「芸術」概念の、社会性・歴史性がいかなるものであったかを把握する作業をおこなう。その作業を通じて、従来の日本の文化政策における「芸術」概念の取り扱いに対して省察を加えるとともに、現在進行しつつある、「芸術」の解体過程が、ヨーロッパおよび日本の文化政策にとって、それぞれどのような意義を有するものであるのかを検証したい。

一橋大学大学院社会学研究科市民社会研究教育センター
プロジェクト・ディレクター
青野智子

参加申し込みは、下記のメールアドレスまで。
culturalpolicysg
atgmail.com((at)を@に変えてお送り下さい)

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